鳴門城とは撫養城(岡崎城)跡を指す?現在の姿や歴史を知れば見どころが見えてくる!

鳴門城とは撫養城(岡崎城)跡を指す?現在の姿や歴史を知れば見どころが見えてくる! 観光

「鳴門城」と検索すると、鳴門市街を見下ろす山の上に城のような建物が建っている写真を目にすることがあります。

この場所を一般に鳴門城と呼ぶケースがありますが、歴史上の城として正式に押さえておきたい名称は「撫養城」で、市指定史跡の名称は「岡崎城跡」です。

現在は城跡一帯が妙見山公園として整備され、本丸跡付近には天守を思わせる外観の「トリーデなると」が建っています。

そのため、昔の天守がそのまま残る城だと思って訪れるとイメージが違う一方、阿波九城の歴史や鳴門市街の眺望、桜などを一緒に楽しめる場所として魅力があります。

ここでは鳴門城と呼ばれる場所の正体から、撫養城の歴史、現在の建物、アクセス、見学前に知っておきたいポイントまで詳しく紹介します。

鳴門城とは撫養城(岡崎城)跡を指す?

JR徳島駅とクレメントプラザ前のバスターミナル

鳴門城という名称で探している人が知っておきたいのは、現在見えている城郭風の建物と、戦国時代から江戸時代初期に存在した城は同じものではないという点です。

歴史上の城は撫養城と呼ばれ、岡崎城や林崎城という別名も伝わっています。

現在の妙見山には城跡と模擬天守風の建物があり、観光時にはこれらをまとめて城のスポットとして認識されることがあります。

まずは名称や現在の姿を整理すると、現地を訪れたときにも見どころを理解しやすくなります。

正式な史跡名

鳴門市が文化財として案内している名称は「岡崎城跡」で、所在地は鳴門市撫養町林崎です。

鳴門市によると、往時は撫養城と呼ばれ、林崎城という名称も使われていました。

つまり「鳴門城」という検索語からたどり着く場所は、多くの場合、この撫養城の城跡を利用した妙見山公園周辺と考えると理解しやすいでしょう。

検索時によく見る名称 鳴門城
歴史上の名称 撫養城
別名 岡崎城・林崎城
史跡としての名称 岡崎城跡
現在の場所 妙見山公園

撫養城との関係

撫養城は、現在の鳴門市中心部にある妙見山に置かれていた城です。

撫養は海上交通や陸上交通の面で阿波国の玄関口となる場所だったため、周辺を見渡しやすい妙見山は軍事上も重要な位置にありました。

天正13年の1585年に蜂須賀家政が阿波へ入ると、領国を守るために配置された阿波九城の一つとして撫養城が位置付けられました。

岡崎城とも呼ばれる理由

撫養城には岡崎城という別名があり、現在の鳴門市の文化財指定では「岡崎城跡」という名称が使用されています。

愛知県岡崎市にある徳川家康ゆかりの岡崎城とは別の城なので、検索するときには注意が必要です。

徳島県鳴門市の岡崎城跡を調べたい場合は、「撫養城」「鳴門市 岡崎城跡」「妙見山公園」などを組み合わせると目的の情報を探しやすくなります。

現在見える天守

妙見山の上に見える城郭風の建物は、戦国時代の撫養城の天守が現存しているものではありません。

現在の建物は三層の天守を思わせる外観を持つ施設で、かつて鳥居記念博物館として利用されていました。

その後、2016年3月に防災・交流拠点である「トリーデなると」としてリニューアルオープンしています。

城跡に残るもの

撫養城がそのままの姿で残っているわけではありませんが、妙見山には城が存在した歴史を感じられる地名や場所が残されています。

鳴門市の文化財資料では、「たかやぐら」や「千畳敷」といった地名が残っていることが紹介されています。

一方で、かつて石垣造りの城であったと考えられているものの、当時の石垣は現在ほとんど残っていません。

  • 岡崎城跡
  • 妙見山
  • 妙見神社
  • たかやぐらの地名
  • 千畳敷の地名
  • 城跡を利用した公園

妙見山公園との関係

撫養城の城跡一帯は現在、妙見山公園として整備されています。

歴史だけを目的とする史跡ではなく、市街地を眺められる展望スポットや散策場所としても親しまれているのが特徴です。

特に春は桜の名所として知られ、城郭風の建物と桜を一緒に眺められることから花見シーズンには多くの人が訪れます。

昔の城そのものではない

鳴門城を訪問するときに最も重要なのは、現在目にする建物を「江戸時代以前から残っている現存天守」と考えないことです。

歴史的な価値の中心は妙見山という場所そのものと、ここに撫養城が置かれていた事実にあります。

模擬天守風のトリーデなるとは、その歴史的景観を印象付ける現代の施設として分けて考えると、鳴門城について正確に理解できます。

鳴門城の歴史をたどると阿波の重要拠点だったことが見える

徳島阿波おどり会館のガラス張り外観

現在は穏やかな公園となっている妙見山ですが、撫養城が置かれた時代には阿波国の東側を守る重要な場所でした。

城の歴史を理解するうえでは、戦国時代の勢力争いだけでなく、1585年以降に蜂須賀氏が築いた領国支配体制を見ることが重要です。

特に阿波九城という仕組みを知ることで、なぜ鳴門の妙見山に城が必要だったのかが分かりやすくなります。

ここでは撫養城が歩んだ歴史を大きな流れから整理します。

戦国時代

鳴門市の文化財資料では、撫養城には戦国時代に四宮氏がいたことが知られていると説明されています。

当時の阿波国では複数の勢力が活動しており、現在のように徳島県全域が一つの安定した行政区域として管理されていたわけではありません。

瀬戸内海や紀伊水道につながる鳴門周辺は、人や物資の往来を押さえる意味でも価値の高い地域でした。

  • 時代は戦国期
  • 四宮氏の存在が知られる
  • 鳴門は阿波東部の要地
  • 妙見山は周辺を見渡せる立地

阿波九城

1585年に阿波へ入った蜂須賀家政は、領国支配を安定させるため、国内の重要地点に九つの支城を配置しました。

これらが「阿波九城」と呼ばれ、撫養城もその一つに数えられています。

鳴門市の説明では、撫養が阿波の玄関口だったことから妙見山に撫養城を置き、益田内膳を城代に任命したとされています。

時期 天正13年・1585年以降
領主 蜂須賀家政
位置付け 阿波九城の一つ
城代 益田内膳
主な役割 阿波東部の重要地点を守る

廃城

撫養城は永続的に使用されたわけではなく、江戸時代に入って城の役割を終えました。

鳴門市の文化財資料では、寛永15年の1638年に一国一城令によって取り壊されたとされています。

その後は岡崎に「御屋敷」が設けられ、妙見山の城郭としての機能は失われました。

現在訪れることができるのは、この廃城後の長い歴史を経た城跡ということになります。

鳴門城で見ておきたい見どころは歴史だけではない

青空と街灯と近代的なビルを見上げた景観

鳴門城を目的に妙見山を訪れるなら、城郭風の建物だけを見て帰るのは少しもったいない場所です。

妙見山公園そのものが高台にあり、鳴門市街や周辺の地形を眺められることが大きな魅力になっています。

春には桜も楽しめるため、歴史に強い関心がない人でも散策スポットとして訪れやすいでしょう。

城跡としての特徴と公園としての魅力を組み合わせて見るのがおすすめです。

市街地の眺望

妙見山公園は市街地の東側にある小高い山に位置しているため、山上から鳴門の街を見渡せます。

徳島県の観光案内では、鳴門市街だけでなく、小鳴門橋や大鳴門橋、淡路島方面などを見渡せる眺望スポットとして紹介されています。

実際の城がこの場所に置かれた理由を考えながら眺めると、単なる景色とは違った楽しみ方ができます。

  • 鳴門市街
  • 小鳴門橋方面
  • 大鳴門橋方面
  • 淡路島方面
  • 吉野川デルタ方面
  • 周辺の山並み

トリーデなると

現在の妙見山でひときわ目立つのが、天守閣のような外観を持つトリーデなるとです。

この建物は旧県立鳥居記念博物館を活用し、2016年に防災・交流拠点へリニューアルされた施設です。

市民ギャラリーや多目的室を備えており、歴史的な城郭を復元した施設というより、現代の地域施設として機能しています。

施設名 トリーデなると
場所 妙見山公園内
外観 三層天守閣風
以前の用途 旧県立鳥居記念博物館
現在の用途 防災・交流拠点
リニューアル 2016年3月

妙見山公園は鳴門市内でも知られた桜の名所で、春になると公園一帯が華やかな景色になります。

山の緑と桜、城郭を思わせる建物を一緒に眺められるため、歴史目的の観光とは違った魅力があります。

花見の時期には通常より来訪者が増えることがあるので、静かに散策したい場合は時間帯をずらすなどの工夫をするとよいでしょう。

開花状況は毎年の気温によって変わるため、桜を目的にする場合は直前の観光情報を確認するのがおすすめです。

鳴門城へのアクセスは妙見山公園を目的地にすると分かりやすい

徳島駅前クレメントプラザとバスターミナルの街並み

鳴門城へ行きたい場合は、地図上で「妙見山公園」または「トリーデなると」を目的地として探すと分かりやすくなります。

場所は鳴門市中心部から近く、JR鳴門駅から徒歩でもアクセスできる距離です。

ただし公園は妙見山の上にあるため、駅から平坦な道だけで到着するわけではありません。

徒歩、車、バスのどれを選ぶかによって移動の負担が変わるため、同行者に合わせて交通手段を決めましょう。

鳴門駅から徒歩

妙見山公園について徳島県の観光情報では、JR鳴門線の鳴門駅から徒歩約15分と案内されています。

一方、山上にあるトリーデなるとについては、徳島県観光情報サイトで鳴門駅から徒歩約25分と案内されており、目的地点によって所要時間の目安が異なります。

徒歩の場合は市街地から妙見山を目指し、最後に高低差のある道を上がることになるので、歩きやすい靴を選んでおくと安心です。

  • 最寄り駅はJR鳴門駅
  • 妙見山公園まで徒歩圏
  • 山上までは上りあり
  • 歩きやすい靴がおすすめ
  • 夏は暑さへの対策が必要

基本情報

鳴門城を観光するときは、城跡としての妙見山公園と施設としてのトリーデなるとで利用条件が異なる点を押さえておきましょう。

特に建物内部を見たい場合は開館日が限定されているため、曜日を確認してから向かうことが重要です。

2026年8月時点で鳴門市が案内している通常の開館は土曜日、日曜日、祝日の9時から16時で、年末年始は休館とされています。

目的地 妙見山公園・トリーデなると
所在地 徳島県鳴門市撫養町林崎
最寄り駅 JR鳴門駅
トリーデ開館日 土・日曜日・祝日
トリーデ開館時間 9時~16時
休館 年末年始など

車で訪れる場合

妙見山公園は徒歩観光だけでなく、車で訪れることも可能な公園です。

ただし桜のシーズンやイベント時などは平常時より周辺が混みやすくなる可能性があるため、時間に余裕を持って行動するとよいでしょう。

山上付近は市街地の一般的な平坦道路とは状況が異なるので、大型車や運転に慣れていない場合は現地の標識を確認しながら進むことが大切です。

最新の駐車場利用状況や規制については、訪問日の鳴門市や観光案内の情報を確認してください。

鳴門城を訪れる前に知っておきたい注意点

吉野川に架かる鉄橋と山並みの景色

鳴門城は巨大な復元城郭を一日かけて見学するような観光施設とは性格が異なります。

城跡、公園、展望、現代の交流施設が一つの場所にまとまっているスポットと考えると、訪問後のギャップを防ぎやすくなります。

また、山の公園ならではの注意点や、トリーデなるとの開館条件もあります。

事前に特徴を理解しておけば、短時間の立ち寄りから周辺観光と組み合わせた散策まで計画しやすくなります。

現存天守ではない

写真で見ると本格的な城がそのまま残っているように感じるかもしれませんが、現在見える建物は撫養城時代の現存天守ではありません。

撫養城そのものは1638年に取り壊されたと鳴門市の資料に記されており、現在の城郭風建築とは時代が大きく異なります。

城好きの人は、建物そのものよりも妙見山という立地や城跡の地形、阿波九城としての歴史に注目すると満足しやすいでしょう。

  • 昔の天守は現存しない
  • 現在の建物は現代の施設
  • 史跡名は岡崎城跡
  • 歴史上は撫養城と呼ばれた
  • 城跡一帯は妙見山公園

開館日に注意

トリーデなるとの内部に入りたい場合は、いつでも開いている施設ではないことに注意してください。

鳴門市の案内では通常、土曜日、日曜日、祝日の9時から16時に開館し、年末年始は休館となっています。

市主催の企画展などが行われる際には平日に開館する場合もあり、逆に災害時には一時避難場所としての機能が優先されます。

確認事項 ポイント
通常開館 土・日・祝日
時間 9時~16時
年末年始 休館
平日 企画展等で開館する場合あり
災害発生時 避難場所機能を優先

野生動物に注意

鳴門市公式観光サイトでは、妙見山公園周辺でサルが目撃される場合があるとして注意を呼びかけています。

サルを見つけても不用意に近づいたり、食べ物を与えたりせず、距離を取るようにしましょう。

公園は自然のある場所なので、季節によっては虫への対策や暑さ対策、水分補給なども考えておくと快適に散策できます。

ごみを持ち帰るなど、公園を利用する際の基本的なマナーも守ることが大切です。

鳴門城は撫養城の歴史と妙見山の景色を一緒に楽しめる場所

阿波おどりのカラフルな壁画と徳島駅前の街並み

鳴門城という名前で探される場所は、歴史的には撫養城と呼ばれ、現在は鳴門市指定史跡「岡崎城跡」として知られる妙見山の城跡です。

1585年に蜂須賀家政が阿波へ入った後は阿波九城の一つに位置付けられ、阿波の玄関口だった撫養を守る重要な城となりました。

城は1638年に取り壊されているため、現在山上に見える城郭風の建物は当時から残る天守ではなく、旧鳥居記念博物館を改修した防災・交流施設「トリーデなると」です。

現在の妙見山公園では城跡の歴史だけでなく、鳴門市街を見渡す景色や春の桜も楽しめるため、史跡巡りと気軽な散策を組み合わせたい人にも向いています。

鳴門の渦潮や大鳴門橋などとは少し違った視点から地域の歴史を知りたいなら、撫養城がなぜこの場所に築かれたのかを想像しながら妙見山を歩いてみると、鳴門という土地の見え方も変わってくるでしょう。